私は大学を卒業して、障害者福祉施設で支援員として働いていました。
働く中で痛感したのが専門的な医療ケアの知識不足でした。
障害者の体調管理や不調の訴えに対応することができず、また当時は福祉施設で働く看護師の需要がなく、何かあればベテラン職員に相談し対応しますが「自分に専門知識があれば」と思っていました。

転機が訪れたのは障害者自立支援法が制定されたときです。
私は支援員として12年目を迎えていました。
その法律で、これまで主に医療機関だけだった看護師の役割が地域を包括的にケアするものに変わりました。
「看護師になれば目の前の障害者がより心身ともに健康に過ごせるようサポートできるかもしれない」と、思い切って看護師を目指すことにしました。

三芳野病院へ入職したときは准看護師でしたが、通信教育を受けさせていただきながら、正看護師の資格を取得しました。
入職した当初は日々多忙で、一日が過ぎていくのがとても早く、一日を振り返ると忙しさの中で何気なく患者さんに対応したことが「本当に良かったのか」と考える日々も多くあり、悩むこともありました。
しかし、先輩の方々や他部署のスタッフからの配慮やご指導の下、現在があると思っています。
何より医療の専門的な知識やケアの経験があることで、自分に自信を持てるようになりました。

2022年5月からは看護師長に任命され、いつの間にか相談を受けたり教える側になっていました。
三芳野病院で働くスタッフの層は様々ですが、一人ひとりがやりがいを感じれるような環境を維持できればと思っています。
これからも周りへの感謝の気持ちを忘れず、患者さんやご家族の方々が安心して入院できるような病院をみんなで作り上げたいと思います。

看護師長 中島